オペラで学ぶハラスメント ~フィガロの結婚~
現代と違い中世では、権力者が統治する地域の新婚夫婦の初夜に
夫より先に統治者が初夜を行うことが出来たという言い伝えがあります。
現代だったらハラスメントどころか犯罪ですよね。
フィガロの結婚は、それを狙った統治者である伯爵をこらしめるお話です。
伯爵家の家来「フィガロ」と伯爵夫人のお手伝い「スザンナ」は結婚予定です。
伯爵は伯爵夫人との間がやや冷め気味なので
スザンナの初夜権を狙っているのですが・・・
もう、ここですでにパワハラ&セクハラの予感ですね。
かつてフィガロの策略で伯爵夫人と結婚できなかったことを恨んでいる医師バルトロと
フィガロと結婚したい女中頭のマルチェリーナは利害が一致したので
フィガロの結婚を阻止したいと企んでいます。
伯爵夫人は伯爵の愛が冷めてきたことを悲しんでいて
フィガロとマルチェリーナと伯爵夫人の3人で伯爵をこらしめようと計画を立てます。
なんと、その過程で、医師バルトロと女中頭のマルチェリーナはフィガロの両親だったことが発覚!!
フィガロとスザンナ、バルトロとマルチェリーナは一緒に結婚式を挙げ、
その際、伯爵夫人に冷たい女好きの伯爵をこらしめて、めでたしめでたし・・・です。
この時代は、ハラスメントなんて普通にあった時代なんでしょうが
力関係を背景に不快な思いをさせるハラスメントはあってはならないものですね。